2021.07.02

幼児のおすすめ動画

2021.05.07のコラム「幼児の動画視聴」では、幼児の動画視聴の意義や、その望ましい在り方についてお伝えしました。今回は、教育コンテンツ制作を続けるナスピアの一社員が、自身の価値観と体験から選ぶ幼児のおすすめ動画をご紹介します。

(1)簡単には行けない場所に親しめる動画

「リトル・アインシュタイン」シリーズは、多様な人種の子ども達がチームを組み、誰かを助けるミッションのために世界の国々と宇宙を駆け巡ります。文化やアートに力点が置かれており、テーマとなるクラシック音楽とアート作品が毎回設定され、ミッションの間に何度もこれらが登場します。気づけば子どもが、木星やグランドキャニオン、北斎や美しく青きドナウに親しんで覚えていたのには驚きました。

◆参考:ディズニープラスによる紹介映像

グループを組んで誰かを助けるというストーリーのパターンは共通しますが、「すすめ!オクトノーツ」シリーズは、ホッキョクグマをリーダーとする探検隊が、海の中や陸上の平和のために活躍します。ハラハラ、ドキドキのストーリーと共に、様々な生物や自然の中での出来事について知ることができます。子どもの「(生物についての)どうして?」の質問が数多く発せられたのが印象的でした。

◆参考:Disney Juniorによる紹介映像(英語)

(2)簡単には見られないものが見られる動画

「NHK for School」で公開されている「ものすごい図鑑」は、ごく身近な昆虫を観察できるコンテンツです。各昆虫を自由に回転したり拡大したりして、隅々まで見られるのも楽しいですが、特筆すべきは、土の中の様子や(近寄れないであろう)クマバチの様子、電子顕微鏡による拡大画像・映像等、中々簡単には見られない昆虫の様子を詳細に見られることです。動画の説明音声は、適宜噛み砕いて伝える必要がありますが、昆虫がみるみる成長していく様子の動画等には、子どもが画面にくぎ付けになり、繰り返し見たがるものもありました。 野外での昆虫観察と、このようなコンテンツを組み合わせるのはいかがでしょうか。上述の昆虫動画は、アプリ「NHKキッズ」でも観ることができます(2021年6月現在)。

基本的には、子ども達の実体験が最も豊かな体験であり、映像はそれをサポートする位置付けにするのが望ましいと考えています。そのため、「実体験が簡単でないもの・難しいもの」を選定ポイントとしてご紹介させていただきました。当たり前ですが、子どもの興味や好みはそれぞれ異なるため、ご紹介した動画が気に入られない可能性はあります。その場合、興味とこのような選定テーマを勘案して動画を選ぶのがおすすめです。

親子で一緒に動画を楽しみ、話題にしたり、実際に体験してみたり。動画をきっかけとして子どもの好奇心を育み、その世界を広げていければいいですね。

Written by H.Owa


ナスピアは、学校向け・企業向けの教育動画、eラーニングの企画・制作を行っています。

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