2026.01.05

入学前教育とは - AI興隆期の今、必要な入学前教育について –

入学前教育とは一般に、年内入試(総合型選抜、学校推薦型選抜)で早期に大学入学が決定した学生に対して大学が実施する教育プログラムです。その内容を大まかに分けると、学力補完、学び方や学習態度の育成、専門領域への導入や大学への適応支援等があり、高大接続における補習・導入施策として広がってきました。

昨年公表された文科省の調査結果によると、大学の一般選抜による入学者(約48%)よりも年内入試による入学者の割合(約51%)が僅かに高くなっており、大学入学者の半数以上が年内入試で入学している状況が明らかになりました。近年、年内入試による入学者数の割合は増加を続けており、このような年内入試の高まりは、大学全入時代と言われて久しい今日、学生を獲得したい大学側のニーズと、早く受験を終えたい学生のニーズが合致した結果とも考えられ、双方win-winな状況とも言えるでしょう。一方で、早期に入試を終えることに起因する、学生の学習モチベーションの低下と学習総量の不足が懸念されます。弊社でもリメディアル教材に関するご相談をいただいており、入学前教育における学力補完のニーズは、今後一層高まっていくと考えられます。

入学前教育における学力補完のウエイトが大きくなるのは必然な状況ですが、学力補完一辺倒になることには少々異を唱えたいと思います。今日、社会人のみならず学生の間でもAIを活用した情報収集・資料作成が広がっており、その効率化が実現していますが、AIに過度に依存してしまうと、自分で信頼性のある情報を見極めて収集する能力が育たず、情報を整理・分析する過程を省略できるため思考力も育たず、論理的な出力をする能力も低下していくと考えられるのです。AIなしではレポートも論文も作れない… 例えば、AIが恣意的に情報提供しても、その内容を信じて疑わずに受け止めてアウトプットしてしまう… そんな学生・社会人の増加は食い止める必要があるでしょう

AIの活用が広まっている今日こそ、自身で情報を適切に収集し、読み解き、整理し、論理的にアウトプットするスタディスキルトレーニングが、大学教育の導入として重要です。今日の入学前教育においては、基礎学力とスタディスキルのトレーニングの重要性が共に高まっており、 バランスよく備えて提供していくことが必要だと考えています。ナスピアでも現在、リメディアル教材の開発を行っていますが、大学生のスタディスキル育成のためのBASIC.StudyCampの制作・ブラッシュアップにも一層注力し、大学教育の質向上の一助となっていく所存です。

Written by H.Owa


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